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昆虫と人との関わり いま・むかし(「信州の昆虫を食べよう!」開催しました)

 少し前ですが、12/9土曜日、野外活動講座「信州の昆虫を食べよう!」を開催しました!
 ・・・そもそも、なんでこんな講座をやるの?との質問もありました。
 実は、現在博物館で開催中の「大町と絶滅動物」の企画展を受けての企画。
 ちなみに、広義では動物には昆虫も含まれます。
 最近、自然との距離が遠くなって、子どもですら「虫が嫌い!」という声が多い中、信州で昆虫食が受け継がれていることは、「ヒトとイキモノとの関わり」を考える一つのきっかけになるかも・・・、と企画しました。

 参加者の年齢層も幅広く、昔よく食べてたよ~という70代の方から、高校生まで!ちなみに、イナゴも食べたことがない、という方は2名だけ!!さすが信州!と思いました(笑)

 はじめに、大町地蜂愛好会の越山秀雄さんから、ご自身が幼いころから慣れ親しんできた、昆虫たちと、その調理法や活用の仕方についてお話を頂きました。
 大町市の隣、信州新町のご出身で、今の小学校はまだ国民学校だった時代。戦中戦後の厳しい時代にも、近くで捕れる昆虫たちは大事なたんぱく源であったそうです。
 イナゴやコオロギに始まり、タガメやゲンゴロウ、田んぼにいるドジョウ、タニシなどなど、捕まえてくるのは子どもたちの仕事でもあったとのこと。
 また、ヘビやカマキリなどは、薬としても利用したそうです。

 こちら、お宅にお邪魔した際に撮影させていただいた、「マムシ酒」!!
 生きたままお酒に漬けるそうですが、コツがあるそうで・・・さすが熟練者、臨場感あふれるお話でした!
 後半は主に、越山さんが愛してやまない「蜂」のお話についてお伺いしました。
 いろいろな蜂をそれぞれに利用してきたこと、どのように付き合ってきたか、また実際に販売していた「地蜂せんべい」のお話も聞きました。
(ちょっと画像が不鮮明ですが・・・↓)

実は、職員Aも何度か購入して食べています。とってもおいしい!
蜂の味はあまりしません(笑)。焼かれてちょっと香ばしい食感です。
かなり評判良く、すぐ売り切れたそうですが、残念ながら生産者の方がもういらっしゃらないということで、どなたか引き継いでくれないかなぁ・・・とおっしゃっていました。
最後は、ミツバチの営みやはちみつのことについて教えていただき、1時間があっという間でした!
 越山さんは御年84歳ですが、元気いっぱい!これも昆虫食でしっかりたんぱく源を摂ってこられたからかもしれませんね!
(ちなみに、越山さんのお話があまりに面白く、貴重なお話と思いますので、後日センターYouTubeにアーカイブしたいと思っております!お楽しみに~)

 続いては、共催のさんぱく学芸員・栗林さんによるお話です。
 「虫と人との付き合い」と題して、多分、昆虫食の材料としては信州人にとって一番身近なイナゴの生態や種類、また昔から書物などにも描かれてきたことなどを教えていただきました。昔あった飢饉も、イナゴの被害による影響があったそうです。害虫でもあるイナゴをとって食べることは、農薬など使わなかった昔、大変理にかなった方法だったのですね!!
 そのほかにも、越山さんのお話に出てきたヘビや、カイコなどについて、生態や大町付近で見られる種類、特徴などについてもお話してくださいました。

 虫たちの標本も持ってきていただいたので、より身近に分かりやすく理解することが出来ました!皆さん、興味津々で、標本箱をのぞき込んでいらっしゃいました!!
 休憩時間には、越山さんや、栗林さんに熱心に質問されている参加者の方もいましたよ!

 さて、最後は、お待ちかね?昆虫食の試食タイムです!!
 余談ですが、移住者の職員Aにとっては、スーパーにイナゴが堂々と?並んでいる信州は、驚き!
 今回は、スーパーや道の駅で手に入りやすい「佃煮タイプ」から、「現代の昆虫食」まで、7種類の試食をご用意しました!!

右:時計回りに・・・
茶色いクッキー=コオロギクッキー(チョコ味)、シルクパウダーメレンゲクッキー(ナッツ入り)、カイコの蛹を使ったスパイシーな「カイコシーズニング」、「小鮒の佃煮」、「イナゴの佃煮」、「カイコの蛹の佃煮」
左:鹿肉とカイコとトマトのカレー
どうでしょうか、意外とバラエティー豊かな試食でしょ?笑
ちなみに、クッキー2種とカイコシーズニング、カレーは、信濃毎日新聞社さんの新規事業で行っている昆虫食なんですよ!
興味のある方、是非、プロジェクトのホームページをご覧くださいね!
 食べた皆さんの感想は、「美味しい!」「意外と癖がない」「これはちょっと飽きるかも・・・」など色々で、参加者同士で感想を話しながら、とても楽しい試食タイムとなりました!
 信毎新規プロジェクトから出ている昆虫食は、まさにおしゃれで言われないと分からないものもあり、近未来的。とっても食べやすかったです。
 身近な虫さんが、これからの地球を救うかもしれない・・・そんな目をもって、身近な昆虫たちを見てみれば、見え方が変わってくるかもしれません!
 センターとしてはちょっぴり攻めた企画でしたが、講師のお二方、そしてご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!!

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