5月19日~20日に「【実践】雪上技術講習in針ノ木雪渓(テント泊)」が行われました。
1日目は扇沢に集合後、装備点検やビーコンの使い方・読図などから講習が始まりました。やや雨がぱらつく天気でしたが、回復してゆくとの予報に期待をかけて入山。
針ノ木雪渓に向かって谷の右岸を進みます。側壁からの落石などの可能性のある場所は、上部を観察しながら、間を空けて急いで歩きます。
大沢小屋に到着後、早速自分のテント設営に取り掛かります。まずは念入りな整地(雪?)から。
ここが今夜の安眠のカギを握ります。
テントは持っているが、あまり張ったことがないという方もいましたが大丈夫。しっかりと張れました。(風で飛ばされないように、テント本体をピッケルで固定している点に注目!)
あっという間にテント村が出現しました。
その後、針ノ木雪渓に入り、キックステップなどの雪上歩行を中心に講習を行いました。
テントに帰着後、いよいよ夕食です。まずはみんなのテーブル作りから。講習の時よりも気合が入っているように見えたのは気のせいでしょうか。
自分のテントで一人で夕食のはずが、いつの間にか様々な料理が雪のテーブルに並び、すすめ合う姿が見られました。よい交歓会になりました。これでチームワークもバッチリ。
2日目は5時半出発で、針ノ木峠を目指しました。夜の冷え込みで程よく固くなった雪にアイゼンがよく効きます。
落石や落雪に気を付けながら、一歩一歩進みます。(背景の山は何という山でしょう?)
そして、ついに針ノ木峠へ。槍・穂高連峰から富士山まで、すばらしい景色が迎えてくれました。大休止後、アイゼンの歯を引っ掛けないように気を付けながら下ります。
テントサイト近くまで下りた後は、昨日の講習場所で、滑落停止やビーコン・プローブについて講習をしました。
程よい冷え込みと、最高の天気に恵まれた講習になりました。雪山の知識・技術・判断力は盛沢山なので、2日間ではとても足りませんが、参加された方々は充実感にあふれた様子でした。ご自分の今後の登山への課題が見つかった方もいたようです。
ぜひ、これからもたくさんの経験を積み、「登りたい山が登れる力」を付けていただきたいと思います。
2日間大変お疲れ様でした。