今日ご紹介する山は、珍しく?標高1,104mの山。
お隣・新潟県は糸魚川市にある「権現岳」からの写真です。
標高1,316m「鉾ヶ岳」の前衛峰でもあります。
(※なお、この辺りは標高的にはさほど高くないですが、
岩場・鎖場が連続する中・上級者向けの山です)
登る前にちょっとお勉強。
権現岳は、糸魚川ユネスコ世界ジオパークの一つにも
指定されている、景観的・地質的にも特徴的な山です。
(ちなみに、花崗閃緑ひん岩という岩石でできています)
(産総研:地質図Naviより)
過去には地滑りや雪崩などの恐ろしい災害もありました。
麓の集落・柵口(ませぐち)には、雪崩誘導堤などが
設けられており、案内板が設置されています。
しかし同時に、天然ガスや温泉など、自然の
恵みももたらしています。
柵口ルートの登山口には、水場と、公衆電話の台を利用?
した登山届記録台が。
前日の雨で少し滑りやすいので、注意して進みます。
すぐに、結構な急登に・・・
(国土地理院地図より)
麓から山頂までは、およそ700mの標高差。
「白滝」とある少し南側から尾根に向かって
登り上げるのですが、途中、等高線がかなり
混み合っているのが分かります。
(但し、ルートは国土地理院地図より多少変わっています)
しばらく行くと、噂?の鎖&ロープ場が出てきます。
(ふつうは「ロープ・鎖は補助」という場所が多いですが、
このルートは「ロープがないと無理」というレベルの
岩場が結構あります・・・整備される地元の方に感謝。)
上から見るとこんな感じです。
標高を上げると、見晴らしがよくなってきました!
しかし、足元はぬめった岩と落ち葉で滑りやすく、気が抜けません。
途中いくつか、特徴的な場所があるのですが、その一つである
「胎内洞(たいないどう)」。
真っ暗な中、岩に気をつけながら通過。
思ったより中が広くてびっくりしました。
こちらは、少し尾根の傾斜が緩んだところにある
「天狗屋敷」。祠があります。
向かい側に見える紅葉が素晴らしかったです。
ここは「はさみ岩」。人が一人やっと通れる幅。
そして、頂上手前にある「白山権現」。
古くから信仰の山として親しまれてきたことがうかがえます。
お参りをして山頂へ向かいます。
1,104m、権現岳の山頂に到着!
正面には主峰ともいえる鉾ヶ岳が。
縦走も出来るのですが、今回はここまでとします。
少し雲が厚く残念でしたが、日本海が良く望めました。
一休みして、登りよりさらに気が抜けない?!下山開始。
上の方の木々はすっかり葉が落ちています。
特に急なところはクライムダウンで。
足を踏み外さないよう、慎重に降りてきました。
麓近くについてほっとすると、登山道わきに
良い香りが漂っていて・・・実のなる木を発見!!
ミニキウイといった風情の「サルナシ」でした。
無事に下山し、ふもとの温泉で汗を流して帰路につきました。
この辺りの山らしい、存在感も登り応えもある山でした!