日中はいつまでも暑く、天気図をみると台風がいくつもありますが季節は確実に秋。今年は春先から小雪で季節が少しずつ早めに移ってきましたが、紅葉は例年に比べて1週間ほど早いようです。
年初の計画では、10月23日(日)に、丹沢の塔ノ岳・大倉尾根で“登山体力セルフチェック in 塔ノ岳」を開催することにしていましたが、様々な理由で準備が整わず、やむなく中止とすることにしました。
鹿屋体育大学・山本正嘉先生の考案された「マイペース登高能力テスト」をおこなうもので、1時間に登れた標高差で、山のグレーディングと対比してどの位の山に登れるかを診断します。
長野県内では昨年から美ヶ原でやっています。美ヶ原は標高差620m、技術的難易度A、登山口と終了点にトイレがあり、頂上まで自動車道路が通じていて万が一の対応も出来てテストコースとして最適です。それでも運営には20名ほどのスタッフが必要です。
(写真は今年6月の美ヶ原でのマイペース登高能力テストの様子)
塔ノ岳・大倉尾根は首都圏の腕試しコースとして有名です。麓の大倉バス停から頂上までは標高差約1,300m、途中に何カ所も山小屋があり、一カ所細いところがあるほか危険箇所はなく、技術的難易度はBでしょうか。私も試しに登ってみましたが、単調な登りが続きよく整備されて歩きやすく、確かに腕試しには最適のコース。
しかしここでレベルの判らない登山者(当たり前!それを知るために参加するのだから。)を集めてイベントとして企画するには、いくつものハードルを越えなくてはいけません。いろいろ検討をしたのですが、時間が掛かりついにタイムリミット。お手伝いをお願いしてあった人もいて、ご迷惑をおかけしてしまいました。
もともと、事故を起こした人の半数が首都圏に住んでいることから、首都圏で体力テストイベントを開いて、自分の体力をチェックしたうえで長野県の山に来てほしいと考えて企画したものです。
イベントは行いませんが、この記事を読んだ人は是非自分でチェックして見てください。仲間の方も誘ってください。塔ノ岳でなくてもかまいません。
靴も含めて体重の10%程度の荷物で、1時間に500mくらいの標高差を登れる人は、山のグレーディング表のどこに登っても体力的なリスクは少ない、400mならA・Bは概ね大丈夫だが、C・D・Eはややリスクあり。300mならA・Bをゆっくり登るのが適当。やり方や注意事項など詳しい説明がセンターホームページ→情報発信→トピックスにあります。「山と渓谷」今年の3月号にも関連する記事が載っています。