ネパールは10月頃から雨期前の5月初め頃までがトレッキング適期。
多くのトレッカーが世界中から訪れます。
11月中旬頃までは、高峰へのアタック部隊も数多くやってきます。
今回はエベレスト街道より、撮れたてほやほやトレッキング写真が届きました。
トレッキング起点となるルクラから、今回の最高所となるタンボチェまでの
様子を3回、番外編としてカトマンズやポカラの様子を1回の
合わせて4回にわたってお送りします。
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エベレスト街道に入るには、いくつかの方法がありますが、
今回は一番早くてメジャーな「飛行機」を利用。
まずは、カトマンズの空港から国内線のセスナ機に乗ります。
座席が自由なら、往路は「右側」に座りましょう!
飛び立ってしばらくすると、さっそく窓の外には高い山々!
たくさんありすぎて、どの山がどれだか・・・さすがは
「世界の屋根」と言われる地域です。
ルクラは「世界一着陸が難しい空港」としても有名。
滑走路が短いのですが、着陸時は上り坂になっているのを
利用してスピードダウン。
離陸時は逆に坂道を降りて行き離陸します。
現在はアスファルト舗装になりましたが、少し前までは砂利で、
スリルも満点だったとか。
さて、ルクラからはいよいよ自分の足で歩き始めます。
街中は、ちょうどお店を開け始める時間帯。
お茶を飲む店主さんの横には、放し飼いのニワトリ。
のんびりした雰囲気です。
土産物街を抜けると本格的にトレッキング開始。
ちなみに街道は、車は通れません。
代わりに荷物を運ぶのが、牛や馬、ロバやゾッキョ。
高度を上げると、ヤクが多くみられます。
(ゾッキョは牛とヤクの混血種)
また、トレッキングの荷物や薪、建築資材などを歩荷している
現地の皆さんもよく通ります。
これらの働き者の皆さんには、トレッカーたちは安全な山側などに
よけて道を譲ります。
道の途中には、チベット仏教のお経が刻まれた「マニ石」や
「マニ車」などが多数あり、住民の信仰の深さがうかがえます。
進行方向に向かって(出来るだけ)左側を通る習わしです。
こちらはパクディンの村の中。ロッジがたくさんあります。
11月頃までは大賑わいだったそうですが、12月も半ば
になると寒さも本格化しトレッカーが減るので一気に静かに。
ロッジを閉めてカトマンズなどに下りる宿主さんたちも多いとか。
こちらは、ロッジの食堂。
パクディンの緯度は、鹿児島の徳之島とちょうど同じくらいです。
標高が2,610mですので、日本でいうと裏銀座の烏帽子岳
雲ノ平くらい。緯度は低いとはいえ寒いです。
さて、風景を離れてちょっと食事のことを。
ネパールの食事と言えば「ダルバート」というほど
どこにいっても食べられるメジャーなメニューです。
ダル=豆のスープ、バート=ごはん という意味で、
それにおかず(タルカリ)や漬物(アチャール)がつく
いわば「定食」といったところ。
どこのロッジやレストランに行ってもある定番です。
街道沿いでは、時々「テント村」がありました。
トレッキング中には、ロッジ以外にテントに泊まることも
出来るそうです。寒いこの時期は閑散としていましたが、
もう少し暖かい時は人気があるとか。
ルクラからの道は川(ドゥードゥコシ(Dudh Koshi)=ミルクの川)に
沿って続くため、ところどころで橋を渡ります。
細い橋なので、ゾッキョなどが先にわたってきたら、
行き過ぎるまで待ちます。
ナムチェの手前には、有名な2段の橋があります。(写真奥)
上が新しく、下の段は古い橋。
ナムチェまでの600mの標高差を登る途中に、
エベレストの最初のビューポイントがあります。
その堂々たる姿に気持ちははやりますが・・・
トレッキングは、「ビスターリ、ビスターリ」が合言葉。
(ビスターリ=ネパール語で「ゆっくり」)
次回はナムチェの町の様子からお届けします。