昨日は、休みをもらって市の催しに参加してきました!
お隣・山岳博物館が主催する、そのイベント名は・・・
「山の歴史ウォーキング~体感!山岳文化都市おおまち~」!
市内にある山岳文化史ゆかりの場所を、学芸員さんの
説明を聞きながら歩いて訪ねるというイベントです。
予報は二転三転したものの、運よく梅雨の晴れ間に。
一行は30名を超える大所帯?となりました。
定員を拡張して受け付けたものの、早々に締め切りと
なったとの事。人気の高さがうかがえます。
まず初めは、こちらの「ストーンサークル」へ。
大町温泉郷近くの「上原(わっぱら)」地区にある
上原遺跡です。こちらは、縄文前期の遺跡とのことで、
まさに遠い遠い昔!場所や石の配列などから、
一説にはこの場所から蓮華岳などの北アの山々を
信仰対象としてあがめていたと推測されているそうです。
近くの竪穴式住居跡も見学しました。
次に訪れたのは大出(おおいで)地区にある「山の神」。
山に関わりの深い集落においては、全国的にみられるものです。
山の恵みを与えてくれたり、山中で仕事をする際に守ってくれる
神様として、地域の方々にあがめられてきたもの。
「山内安全」の文字が見られました。
中央には小さなお社。
大勢の山に関わる人たちを見守ってきたことでしょう。
山の神様は女性であることが多いので、姿の良くない
「オコゼ」をお供えする、といった面白い話も聞きました。
私も、シーズン中の安全をお願いしてきました。
さて、お次はこのウォーキングの目玉!「西正院」へ。
実は、こちらのお寺にある「大姥尊像」が、この日
7年に一度の御開帳だったのです!
木造のこの大姥尊像、富山は立山信仰の本拠地である
芦峅寺から、佐々成政が「さらさら越え」の際に持ってきた
との言い伝えがあるそうです。
その「大姥尊像」のありがたいお姿がこちらです。
山仕事の安全以外にも、子どもの無事の成長や、
夜泣き・かんの虫封じなどにもご利益があるそうで、
お堂の中には古いよだれかけなども奉納されていました。
お堂の前には、誰でも引けるおみくじもあります。
(クリックで拡大)
ななんと、鉄製!「出るのかな?」と引いてみると・・・
「第四 吉」と出ました。
他にも、凶、大吉も入っていて、まだまだ現役!!
皆様もぜひ、運試ししてみてくださいね!
次に訪れたのは・・・
野口地区にある「大宮神明社」、通称、野口神社。
かつて、針ノ木峠を越えて越中・富山の原村まで
通じた有料道路「信越連帯新道」の、信州側の起点
となった場所だそうです。明治初期に海外からやってきた
いわゆる「お抱え外国人」たちも、このルートを通って
登山をした記録があるとのこと。
さすがの険しい山中、維持・修復が追い付かず数年で
廃道となってしまったものの、開通時は牛も通れたとの事
なので、当時の工事も大変なものだったことでしょう。
そんな昔の山道を想像しつつ、ここで昼休憩。
午後は、そんな山仕事などに深くかかわった方々の旧家などを
見学しながらゆっくり歩いて、集合場所に戻ったのでした。
山岳都市・おおまちならではの、太古から続く「山と人とのかかわり」
に、存分に思いをはせることが出来た1日となりました。