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「富山県 山のグレーディング」(「ビスタリ山ある記」(41))

季節外れの暖かさとなった15日の日曜日、福井県立クライミングセンターというところに行きました。4月から引き受けた長野県山岳協会の関係です。

山岳会は、県の単位で組織化されていて、○○県山岳連盟または山岳協会となっています。その上に日本山岳・スポーツクライミング協会(略称 JMSCA)があります。この日は、北信越5県(福井、石川、富山、新潟、長野)の山岳連盟(協会)代表者が集まって情報交換をしました。

その中からトピックスを1つ。

富山県が「富山県 山のグレーディング」を公表したことです。この日富山県山岳連盟の人からパンフレットをもらいました。

山のグレーディングは、増え続ける遭難事故の対策として、山によって難しさが違うことを知ってもらう目的で山岳センターが作り、2014年に長野県から公表しました。その後、新潟、山梨、静岡、岐阜、群馬、栃木、山形、秋田と続き今年から富山県。他に四国の石鎚山系も公表しているので、これで10県・1山系で合計949ルートが同じ基準で評価されたことになります。体力度と技術的難易度のマトリクス表、評価結果を一覧表にしたものと、ルート地図などで構成されていて、それぞれの県のホームページからダウンロードすることが出来ます。

最初に作った時、登山者をミスリードするのではないか、事故が起きた時に責任がとれるのかなどと懸念する声がありましたが、6年経ってすっかり定着したといえます。

今回の会議は、「福井県立クライミングセンター」で行われました。福井県は2018年に国体があって、その時使った壁をこの施設に移設しています。

建物の内部にもボルダリングとリードの壁があって、福井県チームの練習拠点になっているそうです。

長野県は2028年に国体を開催することが決まっていて、長野県山岳協会はスポーツクライミング競技を主管します。長野もこんな施設が欲しいと心から思いました。

(杉田:長野県山岳センター・アドバイザー/長野県山岳協会長)

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