講習2日目。夜の内に20cm程の雪が積りました。朝はやや強い風雪になりましたが、視界はあるので、予定通りの講習を行うことしました。冬の朝の出発は身支度だけでも時間がかかります。ワカンを付けてGO!
こちらはテントサイトの近くで傷病者の搬送訓練を行っている班です。まずは作業をするスペースをワカンなどで踏み固め、その後ツェルト・スリング・カラビナ・ロープなどをつかって行いました。
北へ向かった班は台地で休憩。風雪の中でもツェルトがあれば、快適に体を休ませることができます。ここでピットを掘っての雪質観察とビーコンを使って雪崩探索訓練を行いました。
2日目になると、ラッセルも調子が出てきました。ワカンの威力が発揮されます。
ガスで視界が遮られる中、現在地を地図で確認し、コンパスで進行方向を見定めます。雪山こそ、読図の力が試されます。
危急時を想定しての雪洞掘りです。今晩はここが我が家になります。さて、どんな部屋ができるでしょう? ブロック状に雪を切り出して、ぐんぐん掘っていきます。
最終日の朝5時、講習生が一人また一人とテントに戻って来ました。「意外と暖かくてよく眠れた」という人に、「寒くて眠れませんでした」など様々。外は吹雪でしたが、雪洞の中は静かです。ローソク1本で壁全体が炎の反射でオレンジ色に輝き、幻想的です。ささやかですが、雪洞ならではの楽しみです。
ベースキャンプを後に下山です。 前日は近くの沢でバックカントリースキーをしていた方が雪崩に流されたということもあり、慎重に下りました。その方は幸いにも、埋まったのが体の一部だったので、同行者に助けられたとのこと。良かったです。同行者の方によると、雪崩れたのは林の中で、木が生えている場所でも雪崩が起きることを再認識したそうです。
我々はセンターに帰って班会を行い、今回のまとめを行いました。最後に今回講習会に参加された昨年のリーダーコース生4名の修了証授与式をしました。おめでとうございます。
今回はほどほどの雪と風がある、冬山らしい講習会になりました。参加された講習生の皆さん、講師の皆さん、お疲れ様でした。