今日は、机上で冬山登山の基礎知識について学ぶ講習の1日目。
スタートは、長野県警山岳救助隊で実際に救助に携わっている三井さんから
「長野県内における山岳遭難の現状から学ぶこと(冬山)」と題し、
お話をいただきました。
「日本の屋根」とも言われる山岳地帯を抱える長野県、登山者も
全国から訪れますが、遭難件数もそれに伴って大変多いです。
そのような厳しい現状や、実際の遭難事例などに基づいた講義を
いただきました。
こちらは、その中で、八ヶ岳で起こった遭難をもとに、自身が
同様のコースで行くなら、どのような登山計画を立てるか?という
課題です。
目的地に着く時間から、パーティーの力量、天候などを加味しながら、
自分なら何時に出発するか、ということを考えてみました。
結果、参加者の皆さんの間でも、一番早い方と、一番遅い方で
2時間半くらいの開きがありました。
もちろん、それぞれの力量に応じた計画でよいかと思いますが、
共通して言えるのは「まず、計画に余裕をもって」ということと、
途中で「無理しない」ということ、無理だと思ったら
行程を短縮する等「安全よりの判断をする」ことが重要だとの
お話がありました。
夏より格段に気象条件の厳しい冬山では、特に大事なことです。
そして、実際の山岳救助の現場の映像を見せていただきました。
(こちらの動画は「長野県警動画コーナー」 >「 山岳遭難救助活動」で
ご覧いただけます。今回参加できなかった皆さんも是非一度、ご覧ください。)
他人事と思わず、明日は我が身、と気を引き締めなければと感じました。
聴講された皆さんも、身が引き締まる、といった感想を持たれたようです。
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2講義目は、雪崩の基礎知識と、雪崩装備の使い方についてです。
センターアドバイザーの東さんから、まず講義をしていただきました。
雪崩の基本的な知識についてはもちろん、実際に現地でどのようなことに
気をつけたらいいのか、どのような行動をとるべきか、
ご自身の経験を交えながらお話をしていただきました。
次に、雪崩ビーコンの特性や、基本的な使い方についてです。
午後からは、外に出て実践!!
これまで、雪が積もっていた年もありましたが、今年は
ぽかぽか陽気の中での実践でした。
探索用ビーコンも、雪ではなく「落ち葉」に埋めて!
初めてビーコンに触るという方も多く、その特性などについて
講師やスタッフにも積極的に質問する姿が印象的でした。
その後、教室に戻りまとめと質疑応答を行い、1日目が終了。
明日は、冬山の装備と、冬山特有の気象についてです。
参加される皆さん、明日もよろしくお願いします!