12月16日(土)~17日(日)までの二日間、黒百合ヒュツテ周辺で今年最後となる講習「冬山登山はじめの一歩in八ヶ岳」が開催されました。
この講習はこれから冬山登山を始めようとする初心者が、小屋泊を通じて冬山登山の基本的な知識(ピッケル、アイゼンの使い方、冬山装備、雪上歩行、読図)を学ぶのがねらいで、遠方からの参加者も多く、渋御殿湯に前泊し参加する受講生もいました。
開講式の後、各班に分かれて装備の確認です。
装備に不備はないか、忘れ物はないか講師が入念に一人一人確認をしています。
確認ができたら、現在地を確認し出発です。
登山口にある滑りやすい橋を慎重に渡り、ルートは右方向に進みます。
登山道は雪に覆われて滑りやすくなっていました。
雪の登山道を歩くのが初めての受講生もいて、講師から足の置き方、ストックの使い方等、色々なアドバイスを受けながら登っていきます。
黒百合ヒュッテまでは、いくつかの分岐があります。どの方向に進むにか地図とコンパスで確認しています。
午後から冬型になり風が強まるとのこと、樹林帯の中はさほど風の影響はありません。
全員無事に黒百合ヒュッテに到着。
到着後、全員アイゼンを装着。
手袋をしたままでのアイゼン装着に受講生は慣れていないようですが、講師は暖かく見守っています。
全員アイゼンが正しく装着されたことを確認してから、ピッケルの使い方の説明を受け、天狗の庭方面に向けて急な斜面を登ります。
ピッケル・アイゼンを正しく使用し登っていきます。
樹林帯を抜け小ピークに抜けると強風が・・・。今まで経験した事のない冬山の厳しさを感じ、風から身を守る術を講師から学んでいました。
ツェルトを被り、ツェルトの快適さを感じているところです。
小屋に戻り、温度計を見たらマイナス8度
でも小屋の中は快適
夕食のまでの時間は、各班に分かれて一日の振り返りをしています。
快適な小屋の過ごし方についてのお話もあり、講習1日目が終りました。
快適な小屋での一夜が明け(受講生の皆さんゆっくりやすめてでしょうか)講習2日目。
全員アイゼン装着をし出発の準備をしています。
なかなか思うようにアイゼンが装着できない人には、講師から優しいアドバイスがありました。
これからの行動予定を説明しています。
冬型が続き、稜線では風が強い等の注意もありました。
黒百合ヒュッテから中山峠は樹林帯の中を進みます。
中山峠で天狗岳方向に進み、30分ほど歩くと樹林帯を抜けます。
岩も出てきて、講師から「アイゼンを引っ掛けないように、慎重に!」と声が飛び交っていました。
そして風も強くなってきました。
風速が1メートル増すごとに体感温度は約1度下がると言われています。
予報では風速20メートルの風と出ていましたので、寒く感じたと思います。
強風時には「ピッケルを突いて、姿勢を低く」と講師からアドバイスがありました。
冬山では的確な行動判断が求められます。
天狗岳の手前の分岐(天狗の庭)で安全を考え登え、同じルートを下降。
全員が無事予定した時間に黒百合ヒュッテ到着し、休憩後、渋御殿湯までの登山道を下りました。
この2日目で冬山の厳しさ、そして楽しさも学んだと思います。
無理のない行動で、自分の実力に合った安全な冬山を楽しみましょう。
2日間、寒い中本当にお疲れ様でした。