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所長のひと言(24)「実力派登山者になってもらいたい」

3月も下旬。信州は里の福寿草が咲き、山では早くも爺ヶ岳の種まき爺さんや鹿島槍ヶ岳の獅子や鶴も姿を現し始めました。春です。

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先週のリーダーコース修了講習で、今年度の講習がすべて終わりました。1年間・59回の講習に延べ1200人の方が参加していただきました。遠い信州のさらに辺境の大町まで来ていただいた皆様の熱意には頭が下がります。参加していただいた皆様には山岳センターで学んだことを生かして山登りを実践し「実力」を高めてもらいたいと思います。
山岳センターで学べるのは、山に登るための「知識や技術」です。これは「実力」を構成する要素ですが全てではありません。それに山岳センターで習っただけでは、地図の見方、コンパスの使い方、天気図の見方、ロープの使い方などは忘れてしまいます。何度も繰り返し復習してしっかり身につけることが必要です。「実力」のうち一番大きな要素は「体力」ですが講習に参加しただけでは「体力」はつきません。

「体力」をつけるには登山で使う筋肉や心肺機能にある程度の強さと量の負荷をかける必要があります。つまりトレーニングです。一番いいトレーニングは山に登ることです。毎週末家の近くの里山に登ってみる。少し息がはずんでハアハアいう位のスピードで1~2時間。そうして月に1度か2度は高い山に出かける。これを1~2年続けていれば山に登った時「体力不足」を感じることは少なくなるでしょう。
「実力」を構成するもう一つの大切な要素は「判断力」です。予想より早く天気が悪化しそう、メンバーの一人が体調不良、ガスカートリッジを忘れてきてしまった・・・・などなど、登山は想定外のオンパレード。こんな時あなたはどうしますか。判断を間違うとあなただけで無くパーティーのみんなをリスクに晒すことになるかもしれません。
「判断力」を高める方法は、できるだけ山に行って「経験」を積むこと、そして自分の頭で「考える」ことです。本で読んだだけ、人から聞いただけというのではなかなか身につきません。自分の目で見たことや体験したこと、考えたことはずっと長く覚えています。結局実力を高めるには山に行くことが一番です。

山岳センターの講習に参加された皆さん、どしどし山に行きましょう。山岳センターは来年度もそのお手伝いをします。

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(姿を現し始めた獅子と鶴・3/17撮影)

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