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所長のひと言(21)「センターの一年を振り返る」

12月21日、女性初のピオレドール賞を受賞するなどトップクライマーとして活躍中の谷口けいさんが大雪山系黒岳を登山中、滑落して亡くなりました。

谷口さんは、昨年6月、センターで行われた日本山岳協会の海外登山遭難対策研究会に参加され、「世界の山から見たニッポン-未知への飽くなき憧れ-」という題で講演されました。その時初めてお目に掛かりましたが、飾らない気さくな人柄で、講演を聴きに来た地元高校の女子山岳部員に色紙を書いてくれたのがとても印象的でした。残念です。ご冥福をお祈りします。

センターは、一足早く今日が仕事納め。今年一年を振り返ってみます。

指定管理2期目となった今年、一番時間を割いている主催講習は、概ね順調にこなすことができました。夏山入門コースの八ヶ岳・天狗岳が雨天で、“信州”山の自然楽の白馬岳が講師小泉先生のご都合で、それぞれ中止となった以外は予定通り開催出来ました。小泉先生には、替わりに2月6日開催の「山と自然はどのように関わってきたのか」(参加者募集中)でお話しをしてもらいます。リスクの高いクライミング系講習も事故無く終了しました。安全講習のノウハウが少しずつ積み重なって来たと感じます。

主催講習に並ぶもう一つの柱にしようとしている情報発信も少し形が見えてきました。昨年発表の「信州山のグレーディング」に続いて今年は、「体力(登高能力)のグレーディング」実践として10月に美ヶ原で体力テスト登山をしました。山のグレーディングと体力(登高能力)のグレーディングを結びつけることで、誰でも「自分の実力にあった山登り」ができるようになります。

但しこれだけでは、天気の良いときは、という条件が付いてしまいます。山と渓谷1月号に「山のグレーディングは必要、または参考になりますか?」という記事が載っています。

60%の人が参考になると答えている一方で、参考にならない・不必要という人も6%いて、理由の一つが「条件をつけてのグレーディングは実用的で無い」というものです。全くその通りで、色々な条件や状況の変化に対応する「判断力」が実は一番大切です。「山」「体力(登高能力)」に「判断力」を加えて、「3つのグレーディング」という形で今整理しているところです。

今年も一年間ありがとうございました。来年もまたよろしくお願いします。

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(写真は本日の北アルプス方面。山は雪のようです。)

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