長野県山岳総合センターは、安全登山の普及・啓発に関する各種事業を行っています

「塩見岳」(「ビスタリ山ある記(32)」)

台風17号が行ってすっかり秋らしくなった24日、南アルプスの塩見岳に行きました。この山に登るのは、まだ20代だった遙か昔に仙丈岳から縦走して、塩見岳を越えて三伏峠から下山したことがありますが、それ以来です。そのときは、塩川小屋に下山したのですが、今は林道が壊れて通れないので、新しく整備された鳥倉林道から入ります。

<鳥倉登山口>

今回の目的は塩見小屋の管理人のOさんに会いに行くこと。Oさんはセンターの雪山入門コースの講師をお願いしている人で、数年前から夏は塩見小屋の管理人をしています。2日前に電話したら人参がなくなりそうだというので、人参12本を持って行きます。ほかにジャガイモと差し入れのメロンを入れたら、小屋泊まりなのに10kgを越える荷物になりました。

24日。駐車場に7:40到着。支度をして8:00歩き始めました。ここから登山口までは舗装された林道を歩きます。8:40登山口。針葉樹林の中、よく踏まれた登山道を上っていきます。標高2,200mあたりで尾根に出て、その先は尾根の左斜面をトラバースする道をひたすら登ると、昔使われていた塩川に下る道との分岐。今は通行禁止です。

<40年前に下った塩川小屋に今は下れない>

傾斜が急になった道を登って行くと三伏峠。11:40。標高は2,600m。小屋の従業員らしき人がギターを弾いて歌を歌っていました。ここで大休止。しばらく休んでいるとGPVの予報通り小雨が降り始めました。カッパを着て出発。緩やかに起伏する三伏山、本谷山をこえ、権右衛門山は南斜面をトラバース。ここから三峰川に下る塩見新道も今は通行止め。

最後急な登りを200mほど登ると塩見小屋にでました。5年前に立て直されたきれいな小屋です。15:10。登山口からの標高差は1,000mありましたがよく整備された歩きやすい道でした。今夜の泊まりは私たちを含めて10人ほど。半年ぶりにOさんと再会。

25日。夜中に、外のトイレに出ると星がきれいでした。朝方は1℃まで下がったようです。朝食を食べて、頂上に向かいます。ここから標高差300m、塩見バットレスの登りです。尾根の道を少し行くと急な岩場。海底から隆起したなごりの赤や緑の岩があります。標識を外さぬよう登って行くと急に傾斜が落ちて西峰。すぐ先の東峰が高くて3,052m。

<塩見岳西峰から東峰>

下は雲海ですが上はよく晴れていて、目の前に農鳥・間ノ岳・北岳、その左奥に甲斐駒、仙丈。北岳の奥に遠く八ヶ岳。左を見ると北アルプス。槍はどこからみても槍、乗鞍、御嶽山。御嶽の前に中央アルプス。

<頂上から北 右から農鳥岳、間ノ岳、北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳>

南には荒川岳、赤石、聖が重なって見えます。遙か遠くに台形の山が見えるのは恵那山。東を向くと巨大な富士山も。

<頂上から南 三伏峠に続く稜線>

しばし景色を堪能して下山。

塩見小屋に戻るとOさんたちは、屋根に寝袋を干していました。10月15日まで営業するそうです。この冬も講師をお願いして下りました。昨日は雨の中でしたが今日は良い天気の快適な尾根歩きです。次々と登ってくる人たちとすれ違いました。歩きやすい道でコースタイムより短めで無事駐車場に到着。駐車場にはほぼ満杯の車が止まっていました。しばらく晴天が続く予報のせいでしょう。

いつも登っている北アルプスと比べると南アルプスの山は大きく谷は深く、静かでゆったりとした山行でした。


Updated: 2019年10月1日 — 11:37 AM

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

Copyright © Nagano Prefecture Comprehensive Mountaineering Center. All Rights Reserved.