ホーム情報・イベントブログいざ夏山シーズン!安全登山...

いざ夏山シーズン!安全登山の基礎知識を学ぼう!(「夏山登山の基礎知識(机上講習)」1日目)

今日から2日間、夏山における、登山の基礎知識を学ぶ

座学講習会を開催しています!

スタートは、長野県警・山岳安全対策課の水口さんから

「長野県内における山岳遭難の現状から学ぶこと」と

題してお話をいただきました。

RIMG6157

県内の遭難の傾向について、データや実際の救助時の

写真などとともに説明がありました。

転滑落等の防止については、適切な装備の所持が重要であること、

また、ヘルメット着用により一命をとりとめた例が

複数あることなどもご紹介いただきました。

RIMG6162

また、遭難してしまった場合はどうしたらよいかということや、

通報時の注意点、ヘリ救助時の注意点など、具体的に

教えていただきました。

(※YouTubeに長野県警の救助の動画がありますので是非ご覧ください)

遭難防止の観点から、登山者に最低限所持してほしいものとして

紙の地図、ヘッドライト、携帯+バッテリー、レスキューシートやツェルト、

アイゼン(季節、場所によって)、雨具を挙げていらっしゃしました。

特に近年、地図はスマホで代用する方が多いが、電池切れで使えない、

電波がないと使えないといった事例も多いそうです。

また、アイゼンを所持していても使えない人もいるとのこと。

当然ですが、装備を使いこなす技術も重要です。

夏山シーズン最盛期に向けて、大変身の引き締まるお話でした。

———————————————————————————

次に、株式会社シナノの安藤さんから、「トレッキングポールの

安全な利用」について、実技を交えて講義をしていただきました。

シナノさんは、来年で100周年!を迎える、長野県のポールメーカーです。

RIMG6172

初めに、座学です。

トレッキングポール(ストック)の種類と特徴、また、持ち方や、

ストラップ(手革)の利用の仕方などの基本的な知識について

分かりやすく教えていただきました。

また、過度に荷重をかけると当然ですが破損し、重大な事故に

つながることもあり得ます。

安全に利用するためには、体重を「預ける」ことは危険、

あくまで体重は「掛ける」だけにすることが重要だそうです。

疲労が蓄積してきた下山時など、特に注意したいものです。

RIMG6175

続いて、実際にポールを使って、実技講習!!

近くには急坂がないので、階段を利用して行いました。

講師の安藤さんから、一人ずつにアドバイスもしていただく

時間が取れました。

RIMG6180

普段何気なく利用している方も多いと思いますが、

誤った使い方をすると機能を活かせないだけでなく

危険も伴います。

しかし、上手に使えば「体力も【ストック】」出来る!とのこと!

(ウマい!!)

是非、有効に、安全に使いたいものですね。

——————————————————————–

そして、午後からは気象についてです。

「山の気象の基礎と夏山の天気」と題し、山岳会GDM所属で、

元・富士山測候所職員の西島さんからの講義です。

初めに、自己紹介を兼ねて・・・とのことで、富士山の

登攀や滑走の歴史、測候所の歴史などについて、

お話がありました。

RIMG6195

※ちなみに、上のスライド写真は、伝説の強力さんの写真。

(担いだ丸太に、大の男4人がぶら下がってます!!)

その後は、いよいよ本題!

「気象の基礎」について、お話をいただきました。

RIMG6197

日々、気象予報等行っているプロならではの、

各気象台が発表する情報の詳細な内容、また、

どのように予報が作られていくかなどについても

説明していただきました。

続いて、高気圧、低気圧、前線など、気象の基礎知識、

また季節ごとの顕著な天気図について学びました。

RIMG6198

こちらは、気象庁のHPの見方について解説中。

情報が膨大で、どこを見たらよいのか?ということも

あると思うのですが、その効率的な探し方についても

教えていただきました。

後半は「山の天気」と題して、高層天気図の見方も

交えて講義をしていただきました。

特に、夏山の気象の特徴を中心に、実際の過去の天気図や

衛星動画などを交えた内容でした。

天気の変化も、大気現象のスケールによって、時間持続が

変わってくること、そのうち、天気予報で把握が可能な範囲は

どの程度なのか、といったことについても教えていただきました。

個人で天気予報にチャレンジ!というのはなかなかハードルが高めかも

しれませんが、気象の基礎知識があれば、普段見ている予報も、

より理解して、深く見ることが出来るようになると感じました。

—————————————————————————–

2日目の明日も、引き続き座学講習を開催します!

午前中は、山で起きやすい病気などについて、山岳医の先生から

講義をしていただきます。

午後は、登山における障害予防とトレーニングについて、

理学療法士の先生からの講義です。

明日も1日、有意義な講習になりますように!

北アルプス ライブ映像

施設利用

宿泊施設や人工岩場などの利用方法・案内はこちら

施設空き状況

各施設の空き状況は下記リンクからご覧ください